檜のまな板を選ぶまで
まな板は一度買うと長く使える。
だからこそ、「まだ使えるから」と買い替えるタイミングを逃しがちな道具でもある。
「100円だし、汚れたら買い換えればいい」と使い始めたプラスチックのまな板は、いつ買ったのか思い出せない。
反っていても、傷が増えていても、まだ使えると思っていた。
木製まな板とプラスチックまな板、どちらにするか迷った
頻繁に買い換えないなら、木のまな板でもいいのでは。
調べてみると、木製のまな板は手放しでは勧められないらしい。
食洗機が使えない、しっかり乾燥させなければならない、傷がつきやすい。
値段もプラスチックよりずっと高い。
檜・いちょう・青森ヒバを比較して考えたこと
木製にするか、プラスチックのままにするか。
最初の分かれ道はここだった。
プラスチックは扱いやすい。木製は手入れが面倒だと言われる。
それでも今回は、木製の方を選んで検討を進めることにした。
木製の中でも、素材や厚みで印象がずいぶん違った。
檜は香りが魅力。
いちょうは刃当たりがいい。
青森ヒバは抗菌性が高いと言われている。
価格も2,000円台から1万円近いものまでかなり幅があった。
レビューを読み込むほど、同じ木製とひとくくりにできないみたいだ。
檜のまな板選びで私が捨てた条件
レビュー数が多く人気だった檜のまな板も、候補から外した。
理由は厚さが1.3cmだったから。
軽くて扱いやすいかもしれないが、1.3cmは少々心許ない。
薄いと反りやすい。
そして切っているときの安定感は、毎日使うものだからこそ譲れない部分だった。
昔の記憶を引っ張り出すと、実家で使っていたまな板は厚さ4〜5cmほど。
あれくらいの安定感がほしい。
ただ、お財布との兼ね合いもあって今回は2cmで妥協した。
プラスチックのペラペラまな板を使っている人が何をいう、と言われればそれまでだが。
薄いまな板はキッチンに音が響く。
これが地味に不快だった。
自立式のまな板も便利そうだったが、スタンド部分が乾きにくいというレビューが気になった。
木製だからこそ、乾きやすさは妥協したくなかった。
最終的に選んだ檜のまな板
最終的に残ったのは、ある程度の厚みがあり、吊るして乾かせる形の檜のまな板だった。
最後まで迷ったのは「厚さ」と「大きさ」。
厚みはやっぱり捨てがたく、5cmとまでは言わないが2cmで妥協した。
魚も捌ける大きなまな板にも心惹かれたが、まずは木製まな板の取り扱いに慣れてから。
使い勝手が良さそうな20cmの檜のまな板を選んだ。
カッティングボードのようなおしゃれな形も多かった。
それでも、私が欲しかったのは料理道具としてのまな板だった。
四角くて、昔から見慣れたまな板らしいあの形がしっくりきた。
抗菌性の高さで評判だった青森ヒバにも惹かれた。
せっかく木製を買うなら、と何度も候補に残したが、檜より価格が一段高い。
初めて木製まな板を使う自分には、その差額を納得して払えるほどの判断材料がまだなかった。
条件を一つずつ削っていくと、最後まで残ったのは
「厚みがあり、乾かしやすく、無理なく続けられそうな檜のまな板」だった。
▶ 私が最終的に選んだ檜のまな板はこちら
檜のまな板を数か月使って感じたこと
袋から出した瞬間、ここは檜風呂かと思うほどの香りに包まれた。
この香りは開封時だけではなかった。
購入から数ヶ月たった今でも、水に濡れると檜の良い香りが漂ってくる。
檜パワー恐るべし。
包丁のトントンという音が心地よい。
千切りキャベツだって、作るのがいつもより楽しくなった。
包丁の腕前は百切りキャベツのままだけど、料理上手になった気がして気分がいい。
傷や色移りがどうなるかは、まだ分からない。
使い始めて日が浅いので、経年変化はこれから。
木製まな板が向いている人・向いていない人
木製が誰にでも向いているとは思わない。
手入れの手間を減らしたい人には、プラスチックの方が合うと思う。
実際、少し前の自分がそうだった。
買ったのはまな板一枚だけれど、毎日料理を始めるときの気分は少し変わった。
それだけでも、この選択には意味があったと思う。
数年後にも「これでよかった」と思っているのか。今はまだ分からない。
ただ、料理を始めるたびに木の香りがして、そのたびに少しだけ、姿勢がシャンとする気がする。
その時間は、思っていたより悪くなかった。
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